先日、ある不動産投資のオンラインセミナーを聴講しました。現在居住しているマンションを数年後に賃貸に出すことを考えています。そこで賃貸について勉強するため聴講しました。
「不動産投資とは物件を購入してあとは家賃収入で不労所得」という謳い文句から楽して稼げると思われがちです。しかし、実際の不動産投資はリスクもあり手間暇もかかります。
ごく一部ですがセミナーで学んだことをできるだけ分かりやすく記載しました。最後まで読んで頂ければ幸いです。
1.不動産投資とはどのようなものか
不動産投資とは、利益を得る目的で不動産に資金を投入することです。
代表的なものがマンション、アパート、戸建住宅を購入し、入居者からの家賃収入を得る投資です。他にも駐車場収入、店舗からの家賃を得ることも不動産投資になります。
家賃収入を得る不動産投資の代表的なものは下記です。
区分マンション | マンションの1室を購入し、入居者から家賃収入を得るもの
ワンルームタイプ、ファミリータイプに大きく分かれる |
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戸建住居 | 土地付き家を購入し、入居者から家賃収入を得るもの |
一棟マンション | マンション1室でなく、マンション全てを購入し、入居者から家賃収入を得るもの |
1室のみ所有⇒区分マンション投資
1棟全て所有⇒1棟マンション投資
戸建住居投資
今回は、家賃収入を得る不動産投資、特に区分ワンルームマンション投資についてのセミナーでしたので、この内容を中心に記載します。
2.不動産投資の始め方の紹介
セミナーを開催した会社は、主に都心(東京23区内)のワンルームマンションの販売から運営、管理まで行っていました。従ってこの内容を主に記載します。数値についてはセミナー資料でなくわかりやすい数値を記載しています。
区分マンション投資では最初に物件を購入します。購入は次の手順で行います。
(1)物件を探し、購入物件を決める
(2)金融機関に融資を申し込む
(3)売買契約、登記、火災保険、金銭消費貸借契約(ローン)
(4)物件引き渡し
(5)内装リフォーム(必要に応じて)、入居者募集
今回、セミナーで紹介された方はこの手順で始めました。(もちろんこれ以外の方法で実施されている方もいます)
おおよその費用ですが、物件が1000万円強、半分弱を自己資金、残りをローンで購入されていました。
家賃収入からローン、管理費、その他経費を差し引いた利回りは、資料を見る限り4から5%のようでした。2年間でローンを全て繰り上げ返済していましたので入金力が高いと感じました。
不動産投資は株式投資とは異なり、購入前から購入後まで様々な作業が発生します。またローンを組むのが一般ですので、不動産賃貸事業と考えたほうが良さそうです。
3.不動産投資を成功させるために必要なこと
セミナーでは投資を成功させるために、次のことを詳しく説明していました。
(1)購入する物件について
東京23区内の中古ワンルームマンションで新耐震基準(1981年6月以後)に建設された物の中から選ぶこと。これは下記理由により非常に強調されていました。
・新築は、ディベロッパーや販売会社の利益が上乗せされているため、購入時にマンションの価値が2割は下落するので、利益を得るのが非常に困難になります。
・旧耐震基準のマンションは、金融機関のローン審査が非常に厳しくなります。
(2)物件の立地について
現在の日本では、東京23区内のワンルームマンションが最も良い。人口が増加している。大学や企業が集中しており賃貸需要が高い。単身者が多い。等、ワンルームマンションの入居者が多いという理由です。以下の立地は避けた方が良いと強調されていました。
・郊外の物件、特に特定の大学、企業に依存している物件は、その大学や企業が撤退すると不動産の価値が一気に下がってしまうというリスクがあります。
・地方の物件は人口減少の影響を受けやすいので、長期の投資には向きません。
(3)投資用マンションの管理会社について
管理会社は、入居者の斡旋から家賃の徴収、借主との折衝等、マンション投資には必要な会社です。従って、良い管理会社を選ぶことは非常に重要です。このセミナーの主催者は管理も行っていますので自社の管理についての紹介もしていました。
サブリースはしない方が良いと説明していました。サブリースは家賃保証を付けてもらえます。その代わり次の問題が発生します。
・管理費が高くなるので自分の手取り利回りが低くなる
・物件の老朽化に伴いサブリース会社の都合で家賃を下げられる場合がある
・一方的に契約解除する場合がある
サブリース会社にとってかなり有利な契約になるので、不動産投資で利益を出すのが厳しくなります。
(4)資金について
不動産投資では資金が必要です。ローンを組むにしても購入物件の価値以上の金額はほぼ不可能、また、購入の際は物件の価格以外にも登記、税金、またリフォーム費用等がかかります。従って、最低でも100万円程度は現金で準備する必要があります。また、2つ3つと追加で投資用マンションを購入するためには、ローンをできるだけ繰り上げ返済する必要があります(次のローンが組めなくなります)。従って入金力が問われます。ローンを組む時は金融機関の審査がありますので、特に初心者は安定した職業であることが重要です。
4.まとめ
今回聴講した不動産投資セミナーですが、当たり前ですが不動産投資を勧める内容ですが、有益な内容が多かったので良かったと思っています。
今回学んだことをまとめます。
(1)不動産投資は事業として考えること
(2)投資物件は慎重に選ぶこと
・新築ワンルームマンションは特に慎重に
(3)管理会社選びは慎重に
・サブリースは特によく考えて
(4)資金は重要
・初期の資金がないと資金繰りが厳しくなります
不動産投資を始めるには本当に不動産の勉強が必要です。今回のセミナーは初歩の初歩でしたが筆者にとっては不動産投資がどのようなものかを理解することができ、非常に有意義なものでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。