投資の基本は分散の長期投資です。しかし、定年間近のサラリーマンは長期投資をすることができず、分散投資の王道であるS&P500(アメリカの代表的な500社に投資する投資信託と理解すれば良いです)等ではなく、配当金重視の高配当株購入になります。
高配当株は株価の変動が激しく購入時期を判断することは、一般のサラリーマンでは非常に困難です。しかし、株を購入しなければ配当金を得ることができません。ここでは筆者が実施している無理なく高配当株を購入する手法を記載します。
なぜ高配当株への投資が良いかは「定年が近いサラリーマンの投資について考える」に記載しています。
投資は自己判断で実施をお願いします。必ず余裕資金で行うようお願いします。
1.購入までの道筋
購入まで道筋は次の手順です。
(1)証券口座開設及び入金
(2)購入候補となる高配当株の決定
(3)購入時期の決定
(4)購入後の楽しみと我慢
この内(1)は別の記事で記載していますので、(2)以後について筆者の経験を交えて記載します。
2.購入候補となる高配当株の決定
高配当株を購入するためには、最初に購入候補となる銘柄を探さなければなりません。
高配当株の銘柄は主な証券会社のホームページ等で検索することができます。なお筆者は「Yahooファイナンスの配当利回り」を利用しています。
購入対象候補の銘柄を取捨選択する場合、株のことを詳細に分析することを面倒と考える筆者はインターネットで検索して購入候補の株をピックアップしていきます。「高配当株」、「おすすめ」等で検索すると、様々な銘柄を見ることが出来ます。
この中で対象株を抽出する際、会社四季報を始め様々な書籍、その会社の状況を分析し、また著名人の推奨銘柄等の情報を加味して決めるのが正しい手法ですが、この方法は労力と多くの知識が必要になります。
楽に選びたい筆者は「プロには勝てない」と開き直って自分の好みの会社の株を選びます。ただし、業績が悪化し続けている会社と好みでない会社(例えばJT:単に煙草が嫌いなだけです)は除きます。後は株価と自分の余裕資金の額を考慮すれば、おおよその購入対象銘柄が絞られます。
3.購入時期の決定
株は安い時に購入し高くなったら売却する。あらゆる投資の本に記載されており、ネット上でも数多く投稿されています。ただ安く購入できる時期、高く売却できる時期を見極めるのは株の専門家でも非常に困難です。
筆者はこの見極めは不可能と割り切っています。ではいつ購入するかですが、筆者は通常は1月から2月に購入することが多いです。1つはNISA(株の取引きに関わる税金が非課税となる枠)がリセットされるので、この時期ならある程度高額な銘柄もNISA枠で購入できます。また、権利確定日(配当金、株主優待の権利を取得できる日、3月末及び9月末の会社が多い)まで1カ月以上あるので比較的株価の変動が少ないので、のんびり屋でも購入のストレスが少ないです。
4.購入後の楽しみと我慢
購入後はすることがありません。あとは配当金(+株主優待)を受け取るのみです。この瞬間は本当に楽しいです。完全に不労所得、しかも毎年入ってきます。労働を対価に収入を得ているサラリーマンとは別の感覚です。
株価は変動しますので下がる時もあります。絶対してはいけないことは、焦って売却することです。目的は配当金を得ることなので株価の変動は無視しましょう。購入した株価は気になるのは人の常ですが、これを我慢することで配当金を継続して得ることができます。くれぐれも短期での売却はしないように、プロと同じ利益を出し続けることはサラリーマンではほぼ不可能です。
5.まとめ
定年が近いサラリーマンの筆者がどのように投資をしているかを記載しました。長期投資する時間がなく、また、会社の情報を詳細に分析するのが面倒という現実に対しどうするかですが、
(1) 高配当の個別株を購入する。
(2) 購入対象の個別株はインターネットで検索し、最後は自分の好きな会社の株を候補とする。
(3) 購入時期は年初、NISA枠で配当金を非課税となるようにする
(4) 購入後は株価を見ず、配当金を楽しみに待つ
このようにすれば、穏やかな気分で株式投資をすることができると考えています。
利益を求めるならこの手法では困難で投資に真剣に向き合う必要があります。ただ、強靭な精神を持つことと投資に関する勉強が必須になります。
定年が近いとはいえ、現在の仕事で収入を得ているサラリーマンは、無理してまでの投資は禁物です。余裕資金でのんびり投資する。これが継続できる秘訣です。
参考になれば幸いです。